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漢方と冷え

冬場など、寒い外出から帰って部屋をあたたかくしても手や足などが一向に温かくならない。
お布団に入っても手足が冷たくてなかなか眠ることができない。
逆に、夏なのに、職場などの冷房が効きすぎていてカーディガンや膝掛けが手放せない。
そんな方はいらっしゃいませんか?
実は、冷えは健康にとって大敵なものなのです。

冷えは万病のもと

「冷えは万病のもと」と言われていますが、東洋医学の世界においては「冷え」は病気の原因として重要な要素として捉えます。

森羅万象、この世の生き物のほとんどは、あたたかく、やわらかくしなやかなものは生命力にあふれ冷たく、固く、縮んでいくにつれ生命力がおとろえていくと言えます。

赤ちゃんと、高齢のお年寄りなどを比べてみるとイメージしやすいのではないでしょうか? 東洋医学は、この世のありとあらゆるものは関係しあって存在していると考える全体最適の学問ですので人間の健康と冷えは密接な関係を持っていると考えます。

逆に、西洋医学の世界では冷えという概念はなく、冷え症を疾患ととらえる考え方には乏しいのです。

でも実際に「足先や手先が冷たくて冷え性なんです」という方は多いと思います。個人差はありますが女性の約60%の方がこの冷えがつらいと感じていると言われております。

この冷えは女性だけがでるものではなく男性でも約10%の方は冷え性と言われております。

冷え性は気温が何度以下になったら寒く感じるとか、自分の体温が低いからということではなく、気温が何度であれご自身の体温が何度であっても、手足や体の一部もしくは全身が冷たく冷えてつらい症状のことをいいます。西洋医学、東洋医学、どちらがいい悪いの話ではなく捉え方の違いなのです。そして、東洋医学においては、この冷えの症状を重要視し、冷えへの対応を得意としてきた歴史があります。

冷えと気・血・水

東洋医学では、身体の健康のバランスを保っているのは「気」「血」「水」という三要素だと考えています。
これらの三要素がとどこおることなく、体内をスムーズに循環することがとても大切なのです。

デトックス

「気」とは、エネルギーの一種。心身の活動に必要なもの

「血」とは、血液のこと。

「水」とは、体液などの体内の水分のこと。

これらの三要素は、互いに関係しあっており、いずれかが滞ったり、働きが悪くなったりするとバランスがくずれ、病気などの原因となるとされています。

東洋医学で冷えを考えるとき、身体のどの部分が冷えるか? 身体の外側か?それとも内側か? などの状態を参考にして原因を考察します。

参考までに、気・血・水のどの部分に不調が起こっているかを簡単にご紹介します。

1 気が原因となる冷え
気は、なかなか理解しにくいものですが、私たちも普段「元気がある」とか「病気」という言葉を使うように健康に深くかかわるエネルギーのようなものです。 同じ気でも、冷えを起こしている場合は「陽気」が不足している場合におこることが多いようです。 陽気は、身体をあたためる働きのあるエネルギーなので、これが不足すると身体が冷えるというわけです。 また、気は、神経機能にも影響があります。現代的に表現するとしたら、気が乱れると体温を調節している自律神経などにも影響します。 足や下半身が冷えて、上半身は逆にのぼせたりする(更年期のホットフラッシュなど)アンバランスが生じたりします。これを気逆(きぎゃく)と表現したりもします。 よく「あの人は陽気だ」とか「陰気だ」などと表現しますが、それらの言葉も東洋医学の考え方が由来となっています。

2 血が原因となる冷え
血液は、身体全体をめぐって生命維持に大切な酸素などを運搬する極めて大切な働きを担っています。 現代医学の考え方でも、血液がうまく身体をめぐらないとその組織は細胞レベルで元気がなくなることはわかりますよね。 さて、東洋医学における血が原因となる冷えには、おおきく2種類あると考えられます。一つは、血液が滞りをおこしている場合、そしてもう一つは血液そのものが不足している場合です。 血液が滞りを起こしている状態のことを「瘀血(おけつ)」と表現します。汚れてドロドロした血液が細い血管の流れを悪くして滞ってしまうイメージです。 血がとどこおると、下腹部が冷えたり、手足の冷えたりします。 そして、もう一つ、血液が不足する場合ですが、この状態のことを「血虚(けっきょ)」と表現します。現代医学でいうところの貧血のような状態です。顔色が悪かったり、痩せて体力が低下したりする場合があります。

3 水が原因でおこる冷え
水分は、成人で身体の6割を構成する大切な要素です。 しかしながら、「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉があるように、身体にとって大切な水分であっても、偏ったり代謝が悪くなったりすると身体に悪い影響を及ぼしたりすることもあります。 東洋医学ではこの事を「水毒(すいどく)」と表現し、健康を維持するのに重要な要素に位置付けています。 水毒は、東洋医学独特の表現ですので説明がしにくいのですが、体内で水分が偏在することだと捉えていただければよいかと思います。 つまり、必要なところに不足していたり、不必要なところに過度に滞っていたりするようなイメージです。 不必要なところに過度に滞りを起こすと、それはまるで水枕のようなものです。当然その部位は冷えてしまうというわけです。 水毒の原因としては、冷たいものの取りすぎ、胃腸の働きが低下したことなどがあります。お腹がポチャポチャ音がする場合などはこれらの水毒の可能性があります。

冷えに対する漢方薬

炭水化物

東洋医学の考え方による、冷えの原因を、気・血・水のそれぞれの原因にわけて簡単にご説明しましたが、 漢方薬は、その人その人の体質や症状に合わせてそれらを改善する生薬の組み合わせや処方を選んでいきます。 気の働きを改善するもの、陽気をおぎなうもの 瘀血を改善し血液の滞りを改善するもの、血虚の血液不足を補うもの 胃腸の働きを改善し、水毒となる不要な水分を排泄するものなどなど

その人の症状と体質に合わせたものを選ぶわけです。 そのためには、身体の色々な症状など、身体の声をきちんとお聞かせいただくことが必要になるわけです。

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